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June 27, 2013

みんなちがっていい。

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 みさきの家で、じゃがいもの苗を植えておいたら(植えるのも人にしていただいたのだが)、たくさん取れた。小さいのは、直径2センチくらいから、大きいのは長径10センチくらいまで。まことに愛おしい。売り物ではないから、サイズのふぞろいは何ら問題ないし、むしろ好もしい。いろんな食感が味わえますからね。あらって電子レンジに1分かけて、ほくほくと湯気を立てているのを、豆皿に用意した塩と胡椒をつけてかぶりつく。
 う、うまい。
 
 東京に戻って、事務所の最寄り駅から地上にでると、黒のスーツで白のブラウスの、野暮ったい(ごめんね)女の子が、おおぜい連なって歩いている。みんながみんな、長い髪。みんながみんな同じスーツ。女の子、女の子、何とかならないか。と吉田拓郎が唄ったのは、1970年前後か。それから40年以上が経っているのに、男の子も女の子も、何とかならないか?
 あなたたち、産業界が求める、取り替え可能なパーツになることを服装で表現しようとしているわけ?

 というような私にとっては、日本社会は、常に「異郷」だ。
 
 小さい頃、やすみの日に、町内こども会の行事とかいって、遠足だか、まつりの準備だかに駆り出されるのが、いやでたまらなかった。中学生になって「やすみの日は、自由にさせてもらいたい。行きたい人は行けばいいけど、僕はいえで寝ていたい」といったら、浅川さんていう教頭に「利己主義者」っていわれた。がーん。おれって、利己主義者だったのか。

 高校も大学も、司法浪人時代も、司法修習生時代も、もちろん、いまも、群れて、つるむのが何よりきらい。てか、めんどくさい。大勢の宴会もきらい。団体旅行きらい。一緒に酒飲まないと、本音の話ができないという人、旅でもしないと結束は固まらない、という人たち、ぜんぶきらい。

 ついでに、相手の年次が上だからってへつらう奴、下だからってそれだけで上から目線になる奴、えらい人だから媚びて下働きしている人にいばって、女だから、外人(欧米人は除く)だからって、態度をかえるやつ、みんないなくなってほしい。

 みんなちがっていい。
 ちがいを認めて、互いに敬意をはらい、達成すべき目的に向けては真摯に協力し、私生活は浸食せず、目的を達成したら「楽しかった」と握手を交わして、さらりと次の場所へ向かう。

 そうありたいものです。

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June 12, 2013

我が国の刑事司法はかなり絶望的である

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 平野龍一先生が「我が国の刑事裁判はかなり絶望的である」と結んだ『現行刑事訴訟の診断』(団藤重光古希記念論文集、1985年所収)。発表されたのは1985年で、当時僕は、司法試験受験生だった。

 それから30年が過ぎたが、なにひとつ変わっていないことに、ふつふつと怒りがわいてくる。

 「罪証隠滅のおそれ」「逃亡のおそれ」を拡大解釈して「とりあえず身柄拘束」する捜査機関の姿勢。
 警察・検察の追認機関に堕し、逮捕状や勾留状を乱発する令状裁判官。
 もっとも基本的な人権である他者とのコミュニケーションを断つ「接見禁止」を濫用して、全員を孤立させ、ビデオも録音も、弁護士の立会も認めず、あらかじめ用意したストーリーどおりの供述をするまで、調書を作成しない取り調べ。
 それでも思い通りの調書が取れないと、事件を細切れにして、再逮捕して「永久にこれを繰り返されたいか」と脅す。
 弁護士が抗議しても馬耳東風。謝るのは、冤罪が明らかとなってから。いや、それでも謝らない。
 起訴されれば有罪率は99.9%。刑事裁判官は、ここでも捜査機関の判断の追認機関でしかない。
 裁判は、有罪か無罪を判断する場ではなく「有罪であることを確認する場」であり、弁護側の主張・立証がうまく行きそうになると、裁判官が検事を呼びつけて「指導」する不公正。
 検察の公判部が、裁判所の担当部に、お酒を持参して懇親会など開いている癒着。
 そのおかしさを指摘されても「裁判の判断には影響ないから」と馬耳東風の鈍感。

 87年に司法試験に合格して、2年間の修習が終わった際の、感想は「検察官とか、刑事裁判官とか、人権感覚ないな。。。」であった。もちろん、個人的にはよい人もいるのだが「身柄拘束が及ぼすマイナス効果」への鈍感さは、組織的に醸成され、もはや、養老孟司さんのいう「バカの壁」と化している。

 厚生労働省の村木厚子さんも、ゴビンダさんも、特殊事例ではない。
 時間とコストがもったいないから、とりあえず、捜査機関のストーリーにのっておけ、とあきらめたひとはいくらでもいる。

 昨日は、夜9時過ぎに、捜査官への面談を申し込んで、警察のロビーでさんざん抗議してきた。
 こちらの抗議の意味を彼は理解できないだろう。
 
 日本中の刑事訴訟にたずさわる弁護士のみんな。
 いまさら僕がいうことではないけれど、ほんとうに蟷螂の斧だけど、がんばろう。
 

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